鉄錆地三十間筋兜鉢
Detail :
鍛えの良い重厚な鉄錆地の剥板30枚をていねいに接ぎ合わせた兜鉢です。表側は鋲頭を擦っていますが、張留鋲は内側から確認すると一行五点です。全体をほぼ垂直に立ち上げていますが、後方にやや丸味を持たせていて、室町時代中期頃の阿古陀形を彷彿とさせます。また、鉢のやや下側に付けられた四天鋲と響孔はその位置から室町期の筋兜であることを証明しています。笠印付鐶は菊鋲頭だけが残っています。金箔が押された内側の後正中に「房信」と銘があり、「明珍房信 信家弟子藤吉 上州住天文頃」と記した貼紙があります。形が良く締まった兜で、鉄味も良く、また房信の在銘兜はほとんど例がなく、珍品と言えます。












